今年は3名の学生が卒業しました。山田くんが学部長賞を受賞しました。

醗酵学研究室では6名が修士、1名が博士の学位を取得しました。
微生物エコテクでは1名が修士の学位を取得しました。
四海くんが研究科長賞を受賞しました。

希少放線菌の胞子嚢形成に関与するアシルトランスフェラーゼAtsAを、22個のアシルトランスフェラーゼホモログの遺伝子破壊実験により同定しました。AtsAがどのようにして胞子嚢形成に関わるかはわかっていませんが、胞子嚢形成の分子機構を明らかにするうえで、大事な発見の1つになると考えられます。

https://journals.asm.org/doi/epub/10.1128/spectrum.04010-23

手塚武揚・元助教が日本ゲノム微生物学会・研究奨励賞を受賞しました。
受賞タイトルは「希少放線菌 Actinoplanes missouriensis の形態分化に関する分子遺伝学的研究」です。
3月13日に、日本ゲノム微生物学会第18回年会において、受賞講演を行いました。

非リボソームペプチドcirratiomycinの生合成遺伝子クラスターを同定した論文がChemistryに公開されました。同時に非タンパク質性アミノ酸である2,3-ジアミノ酪酸とヒドロキシメチルセリンの生合成メカニズムを報告しています。本論文はHot paperにも選出されました。

https://doi.org/10.1002/chem.202400271

希少放線菌では、胞子嚢内に伸長した菌糸に隔壁が形成され、それによって生じたコンパートメントが成熟して胞子になります。その最終ステップにおいて、連鎖状につながった細胞が分断されますが、この際の細胞壁の分解には酵素が必要です。以前の研究でGsmAと名付けたグルコサミニダーゼを同定していましたが、今回、GsmAと協調して働くと考えられるアミダーゼAsmAを同定しました。

Journal of Bacteriology Volume 206 Issue 3 e00456-23
https://doi.org/10.1128/jb.00456-23

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